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変な人であることを認めつつ、自分の普通さを死守する

​​変な人であることを認めつつ、自分の普通さを死守する

   僕は「変な人」です。そうでなければ、こんな仕事はしてません。そして僕は「普通の人」です。だからこそこの仕事が成立しています。

   「特別なもの」を生み出そうとするとき、それがどんなふうに特別なのかを「普通」という視点から見極める必要があります。「特別」と「普通」、定規を何度も持ち替えるのです。そのために自分の中の普通さを死守するのです。

   表現を仕事にしてある程度の成功をおさめると、特別な立場になってきます。自分にそのつもりはなくても、まわりからはそう見えてしまうもの。ことさら自分の中の「普通さ」を見失うわけにはいきません。

   スーパーマーケットに行くのが好きです。はしごすることもしばしば。そこに「日本の普通」の縮図があるからです。この季節みんな何を食べているのか。広告や売り口上の日本語の正解と不正解。店員と客とのコミュニケーションの中に見える、自意識や価値観。キャベツ1個の値段。「普通」を知るバロメーターが山ほどころがっています。

   そんな「普通の人たち」を観察していつも思うのは、「普通の人」って実はひとりもいないじゃないか、ということです。自称「普通の人」どうしは、相手や自分をどこか特別だと思って会話していることが多いみたいです。

   こういった楽しい錯覚を含めて「普通の人」の「普通」をとらえると、自分の中の定規が正確になるように思います。


承认自己是奇怪的人,并坚守自己的普通

  我是“奇怪的人”。如果不是这样,我就不可能从事这份工作。我也是“普通的人”。正因为如此我才能完成这份工作。

    在想要创造出“特别的东西”的时候,有必要从“普通”的视角来看清它特别在哪里。“特别”和“普通”,尺度要多次变换。因此,必须坚守自己内心的普通。

    如果把表达作为工作,又在一定程度上取得了成功的话,渐渐就会处于特别的立场。即使并非本意,周围人却已经这样认定了。那就更不能迷失自己心中的“普通”。

    我喜欢逛超市,还经常一连逛好几家,因为那里有“普通日本”的缩影。这个季节大家都在吃什么。广告或者销售词中日语的正确和不正确。从店员和顾客的交流中可以看到的自我意识和价值观。一个卷心菜的价格。了解什么是“普通”的标志随处可见。

    在观察这些“普通人”的时候,我经常在想,其实没有一个人是“普通人”。自称是“普通人”的人们,在对话的过程中好像常常会觉得对方或者自己哪里是特殊的。

    带着这样有趣的错觉,了解“普通人”的“普通”,我觉得自己内心的尺度会变得更加正确。​​​​

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